流浪の経営参謀kennyのブログ

外資系コンサル複数、ベンチャー役員、投資家等をうろうろしている経営参謀kennyのブログ。

”ドン的な人物”を更迭するのはなかなか面倒ですよ、というお話

このところ少し収まって来たが、”都議会のドン”こと内田氏はなかなかの権力者である様子。

いったんこういう力を持っちゃうと、本人自体もそうだけど、取り巻きがいっぱいいるのが面倒なんですよね。

この件の報道を見ていて、自分の会社で大企業の偉いさんがこっそり更迭した話を思い出したので書いておきます。

 

news.livedoor.com

 

 

大企業にいた時に、同僚の女子が部長のセクハラにあっていた。

まあ、その女子自体もちょっと野心家だったこともあり、部長に取り入って良い目を見ていたということはあるので、100%部長だけが悪いとは言わない。

 

ただ、その女子がそこそこ部長に良い顔をするものだから、飲み会では必ず横に呼ぶし、体を触ったりするようになってきたので、度を超して来た。

そこで、さすがの野心家女子も、「そろそろまずい」と思ったらしく、部長から距離を置こうとしたのだが、部長のご執心ぶりは勢いを増すばかりで、かなり露骨に愛人になるよう迫り始めた。

 

で、女子は状況を脱却しようと周囲に相談したが、ここが難しいところだ。

というのは、その部署は部署のドンこと部長が牛耳っているため、その部署の幹部は部長派で占められていたのだ。

(注:ちなみに、その部署の派遣社員は全員その部長好みの容姿の若い女子社員だった。世の権力者ってのはこういうもんですなあ)

 

 

で、何が起きたかというと、その女子社員は取り巻きである課長クラスのおっちゃんに呼び出され、「いらん動きを取るな」「(言外にではあるが)おとなしく愛人になったらどうか」的なことを毎日説得される羽目になった。

 

僕も証拠集めやらで若干だけ協力したが、協力していたことがどこかからバレたらしく、匿名のメールで「手を引け」との連絡が来たりした。

 

その後、人事に駆け込んだわけだが、証拠集めとかでなかなか苦労した。

何せ大物な訳で、人事部長も簡単には手が出せない。

で、セクハラ現場の音声を録音する等して、ようやく人事にも認めさせた。

 

ただ、やっぱり大物だったので、それでもクビにはならなかった。

辞令も出されず、こっそりと子会社役員となった。

 

この辺の一連の流れで面倒なのは、”取り巻き”の対応だ。

ドンは直接手を下さない。

脅したりする役目は取り巻きだ。

 

後で分かったが、この部長はセクハラ&強制愛人化の常習犯で何人も女子を辞めさせていた。

でも取り巻き等の活躍(?)で全部もみ消されていたそうな。

 

 

・・てな事例考えると、都議会のドンだともっと取り巻き対応が難しそうだ。

ドンだけならともかく、何十人もの取り巻きからいろんな嫌がらせを受けたら、議員くらい辞めようって気になるわなあ。

今度は人事部もホットラインもない訳で。

 

まあ、最終的に選んでいるのは都民だから選挙で何とかすれば良いんですが、ま、その当の”選挙”で誰を公認するか(ほぼイコール誰を当選させるか)を握るポジションにいるから彼は強いわけですが。。